トラクターのキャビン

トラクターの座席部分・キャビンについて。

大きなアタッチメントを牽引する大型トラクター

屋根はあるので傘をさしながら運転、てことにはなりません。

農耕具に限らずさまざまなものを牽引するのに役立つトラクターは、エンジンを駆動 させて動力を得るところがとても自動車に似ております。 車輪もついていますし、かわった形状の自動車という認識でもそれほど間違っては いませんから、普通自動車を運転する技量があれば操縦をマスターするのはそう 困難ではないかと世間では思われています。 座席部分のキャビンもオートバイやリヤカーとは違い、空から雨や雹が降ってきても ガードしてくれる屋根があるのが当たり前となっています。 屋根だけのタイプだと風の強い日には農作業が困難になりますが、小雨がぱらついて いる春の日でも、強い日差しの猛暑の日でも操縦者を守ってくれますので計画を 立てやすくなり作業も捗るので大助かりでしょう。 雨天だから今日は農作業一切キャンセル、そんなことでは大量のフルーツや農作物 を収穫するのが難しくなりますし、昔とは違い全天候に対応できる農家のみが今後は 生存競争に勝ち抜けるのではないでしょうか。 キャビンに屋根がある、これだけで年間のスケジュールを忠実に遂行するのにとても 貢献してくれるのでいまやあって当たり前の存在です。 ドライバーズシートを壁で囲ってがっちり守ってくれるタイプもありますが、こちら はその分運転席の部分がかさばってしまうのが難点です。 砂嵐が起こっても作業続行することはできますが鉄壁の防御を実現させるため高さも そこそことなり、通れないエリアも出てきてしまいます。 屋根の低いビニールハウスの中に突入できなかったり、シーズンオフや休日に保管 するガレージなり倉庫も制限されてしまうでしょう。 キャビンのせいでトラクターがひとまわり大きくなるので、収納場所もそれだけ 広い場所が求められることになるのです。 軽自動車なら余裕で駐車できるスペースだけれど4トントラックやブルトーザー は無理だ、そんな感じでしょう。 靴箱を例にしたほうが分かりやすいかもしれません。 和食屋では入り口で靴を脱いでしかるべき場所に収めてからコースを進むよう求め られているところもありますが、収納場所はごく普通の靴なら難なく収納できるの ですがスケート靴や丈のあるエンジニアブーツは入らないこともあります。 スニーカーや革靴が屋根だけ装備されているトラクターで、豪華なキャビン付きの ものがスケート靴だと考えればいいでしょう。 靴箱に落ち度はありませんが入らない場合もあるのです。 スケートが盛んな地域でなければこんな例え話には無理がありますが、田舎の方では きっと冬に凍った湖や池で滑るのでしょうし、スケート靴を履いたままレストラン やファーストフードに立ち寄る横着な男性もいると思いますからいいでしょう。 ここまで読むと「じゃあ重装備のキャビンなんてないほうがよさそうだね、活動可能 なエリアを狭めてしまうだけのようだし」という感想が洩れてきますが、重装備を 舐めてもらってはメーカーさんも困ります。 それだけ快適な空間を提供してくれますから、農作業がとても楽しくなるかもしれ ませんし身体を壊す確率も低下するでしょう。 一番ありがたいのはエアコンを使用することが出来る点でしょうか。 立派なキャビンはもはや部屋、自動車並みの快適空間ですので、暑い日にはクーラー でキャビンを冷気で満たしてコーヒーを飲みながら仕事をすることもできるのです。 屋根だけタイプだとエアコンがあってもほとんど意味はありませんが、四方が囲まれて いれば空調設備は大きな力を発揮してくれます。 雨粒だけではなく外気の侵入を防いでくれますし、エアコンから噴出する冷風を運転手 の周囲に留めてくれるのです。 こういったメリットがあるので「重装備で大きなトラクターも悪くはないね」と 過酷な環境で農作業をされている方からは高評価を得ています。